平成29年 司法試験 短答式 憲法 第6問エ 解説
問題
公務員宿舎である集合住宅の各室玄関ドアの新聞受けに,政治的意見を記載したビラを投かんする目的で同集合住宅の敷地等に立ち入った事案について判示した最高裁判所の判決(平成20年4月11日第二小法廷判決,刑集62巻5号1217頁)に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
エ.前記判決の後の判決(最高裁判所平成21年11月30日第二小法廷判決,刑集63巻9号1765頁)では,政党のビラを配布するために民間の分譲マンションの各住戸の廊下等共用部分に立ち入った行為につき,表現の自由の重要性に鑑み,当該マンションの管理者が商業的な宣伝・広告のビラのみならず政党のビラを配布することまで禁止するのは合理性を欠くとして,かかる行為を刑法第130条の罪に問うことは憲法第21条第1項に反する旨判示された。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
平成21年11月30日判決(葛飾マンションビラ配布事件)は、政治的表現の自由を考慮してもなお、ビラ投函目的の立入りを禁ずる管理組合の意思に反する立入りは正当化されないとして、住居侵入罪(刑法130条前段)の成立を認め、これを処罰しても憲法21条1項に反しないとした判決である。合憲限定解釈等により無罪としたのではない点を押さえる。
結論
選択肢2(誤り)が正しい。平成21年11月30日第二小法廷判決は、政党のビラ配布のためマンション共用部分に立ち入った行為について住居侵入罪の成立を認めて有罪とした判決であり、設問のように「合理性を欠く」「憲法21条1項に反する」と判示したものではない。
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出典:法務省「平成29年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
