平成29年 司法試験 短答式 刑法 第17問エ 解説
問題
次のアからオまでの各事例における甲の罪責について,判例の立場に従って検討し,( )内の犯罪が既遂になる場合には1を,未遂にとどまる場合には2を,既遂にも未遂にもならない場合には3を選びなさい。
エ.甲は,知り合いの女性乙を自己が運転する自動車に乗せて同車内において強いて姦淫しようと考え,乙に対し,「自宅まで送ってあげる。」とうそを言ったところ,乙は,これを信じて同車に乗り込んだが,甲の態度を不審に思い即座に同車から降りた。(強姦罪)
- ①犯罪が既遂になる
- ②未遂にとどまる
- ③既遂にも未遂にもならない正解
解説
要点
欺罔手段により被害者を自動車に乗せただけの段階では、強姦罪の手段である暴行・脅迫(又はこれに密接する行為)が開始されておらず、実行の着手が認められないため未遂にも至らない(不可罰)。実行の着手は「結果発生に至る客観的な危険性を含む行為が開始されたか」で判断する。
結論
本問では、甲は乙を欺いて自車に乗せただけで、乙は不審に思い即座に降車しており、姦淫に向けた暴行・脅迫等の実行行為に密接する行為が開始されたとはいえない。したがって強姦罪の実行の着手が認められず、既遂にも未遂にもならない(選択肢3が正しい)。
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出典:法務省「平成29年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
