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平成28年 司法試験 短答式 民法 第6問 解説

問題

物権的請求権に関する次の1から4までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
  1. ①A所有の甲土地上に権原なく乙建物を所有しているBがCに乙建物を売却した場合において,CがBからの乙建物の所有権移転登記を経由していないときは,Aは,Cに対し,乙建物の収去及び甲土地の明渡しを求めることができない。
  2. ②A所有の甲土地上に権原なく乙建物を所有しているBがCに乙建物を売却し,CがBからの乙建物の所有権移転登記を経由した後,CがDに乙建物を売却した場合には,DがCからの乙建物の所有権移転登記を経由していないときであっても,Aは,Cに対し,乙建物の収去及び甲土地の明渡しを求めることができない。
  3. ③Aがその所有する甲土地をBに賃貸し,Bが甲土地を自動車の駐車場として利用していたところ,甲土地の賃借権の登記がされない間に,AがCに対し甲土地を売却した場合において,CがAからの甲土地の所有権移転登記を経由していないときは,Bは,Cからの甲土地の明渡請求を拒むことができる。正解
  4. ④A所有の甲土地に隣接する乙土地の所有者であるBが乙土地を掘り下げたために,両土地の間に高低差が生じ,甲土地が崩落する危険が生じている場合において,その危険が生じた時から20年を経過した後にAがBに対し甲土地の崩落防止措置を請求したときは,Bはその請求権の消滅時効を援用することができる。

解説

要点
他人の土地上の建物については、実体上の所有者(未登記の譲受人)も、自らの意思で登記を経由して登記名義を保有する者も、土地所有者に対し建物収去土地明渡義務を負う。他方、土地の譲受人が賃借人に対して所有権を主張して明渡しを求めるには譲受人自身の登記が必要である(賃借人は177条の第三者)。物権的請求権は所有権と運命を共にし、独立して消滅時効にかからない。

結論

選択肢3が正しい。土地の新所有者が賃借人に対して所有権を主張して土地の明渡しを求めるには、新所有者自身が所有権移転登記を備えていることが必要であり、未登記のCはBに対して明渡しを求めることができないとするのが判例の趣旨である。

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出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。