平成28年 司法試験 短答式 民法 第18問 解説
問題
履行の強制に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.判例によれば,不作為を目的とする債務の強制執行として間接強制をするには,債権者において,債務者がその不作為義務に違反するおそれがあることを立証すれば足り,債務者が現にその不作為義務に違反していることを立証する必要はない。
イ.判例によれば,事態の真相を告白して陳謝の意を表明する内容の謝罪広告を新聞紙に掲載すべきことを命ずる判決の執行は,間接強制によらなければならず,代替執行をすることはできない。
ウ.不作為を目的とする債務については,債務者の費用で,債務者がした行為の結果を除去することを裁判所に請求することができる。
エ.工作物の撤去を命ずる判決が確定した場合,その判決の執行は,代替執行によることができるが,間接強制によることはできない。
オ.登記義務者に対し所有権移転登記手続を命ずる判決が確定した場合,その判決の執行は間接強制によらなければならない。
- ①ア ウ正解
- ②ア エ
- ③イ ウ
- ④イ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
不作為債務の間接強制は違反のおそれの立証で足り、謝罪広告・工作物撤去は代替執行が可能(間接強制も選択できる)、登記手続は意思表示擬制(民事執行法177条)により実現される点を区別して覚える。
結論
正しいのはアとウであり、選択肢1が正解である。不作為債務の間接強制は違反の「おそれ」の立証で足り、また不作為義務違反の結果除去請求も認められる一方、謝罪広告・工作物撤去は代替執行が可能で間接強制も選択でき、登記手続は意思表示擬制により実現されるため、イ・エ・オは誤りである。
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出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
