平成28年 司法試験 短答式 憲法 第9問ア 解説
問題
労働基本権に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア.公務員の争議行為の制限は国民生活全体の利益を維持増進する必要との調和の見地から合理性の認められる必要最小限度のものでなければならず,職務の性質や違いを考慮することなく公務員の争議行為を一律に禁止することは憲法上許されないとするのが判例の立場である。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
全農林警職法事件判決(最大判昭和48年4月25日)は、公務員の争議行為の全面一律禁止を合憲とした判例である。記述アのような「合理性の認められる必要最小限度の制約」「一律禁止は許されない」という枠組みは全逓東京中郵事件(最大判昭41.10.26)に由来するもので、全農林警職法事件により変更された(都教組事件の合憲限定解釈も岩手県教組学力テスト事件で否定された)。
結論
記述アは誤りであり、選択肢2が正しい。判例(最大判昭和48年4月25日・全農林警職法事件)は、公務員の争議行為を一律に禁止することも憲法上許されるとしており、記述アが述べる「職務の性質等を考慮した必要最小限度の制約でなければならず一律禁止は許されない」という立場は、現在の判例の立場ではない。
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出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
