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平成28年 司法試験 短答式 刑法 第2問エ 解説

平28司法 第2問エ刑法横領・背任罪の過去問

問題

次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,甲に横領罪が成立する場合には1を,成立しない場合には2を選びなさい。 エ.甲は,自己が所有する不動産を乙に売却したが,乙への所有権移転登記が完了する前に,丙との間で金銭消費貸借契約を締結した事実及びその担保として同不動産に係る抵当権設定契約を締結した事実がないにもかかわらず,同不動産について,丙を権利者とする不実の抵当権設定仮登記を完了した。
  1. ①甲に横領罪が成立する正解
  2. ②成立しない

解説

要点
不動産を売却した売主は、買主への所有権移転登記が未了の間、なお買主のために当該不動産を占有する者(他人の物の占有者)に当たり、第三者のために不実の抵当権設定仮登記を了する行為も、不法領得の意思の発現行為として横領罪の実行行為に当たる(最決平成21年3月26日)。

結論

甲には横領罪が成立し、選択肢1が正しい。乙への所有権移転登記が未了である間、甲はなお乙のために不動産を占有する者に当たり、丙のために不実の抵当権設定仮登記を完了させた行為は、被担保債権や抵当権設定契約が実在しないとしても、乙の所有権の実現を妨げる不法領得の意思の発現行為として横領罪の実行行為に当たる(最決平成21年3月26日)。

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出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。