平成27年 司法試験 短答式 民法 第9問 解説
問題
Aが3分の1,Bが3分の2の持分で甲土地を共有している場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aは,Bに無断で,甲土地の自己の持分について抵当権を設定することができない。
イ.Aに無断でBが甲土地を農地から宅地にする造成工事を行い,甲土地の形状を変更している場合,Aは,Bに対し,その工事の差止めを求めることができる。
ウ.Aに無断でBが甲土地上に乙建物を建て,甲土地全体を単独で使用している場合,Aは,Bに対し,自己の持分割合に応じ,甲土地の地代相当額の支払を請求することができる。
エ.甲土地の利用方法についてAとBが協議したが意見が一致せず,Aに無断でBがCと甲土地の賃貸借契約を締結し,Cが甲土地を占有している場合,Aは,Cに対し,甲土地全体の明渡しを求めることができる。
オ.AがBに無断で甲土地全体を単独で占有している場合であっても,Bは,自分の共有持分が過半数を超えることを理由として,Aに対し,甲土地全体の明渡しを求めることはできない。
- ①ア ウ
- ②ア エ正解
- ③イ ウ
- ④イ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
共有持分の処分は単独で自由にできるが、共有物の変更には全員の同意、管理(賃貸借等)には持分の価格の過半数が必要。単独占有への対応は、少数持分権者の占有に対し多数持分権者も当然には明渡しを求められないが、持分割合に応じた使用対価(不当利得)の請求はできる、という判例の枠組みを押さえる。
結論
誤っているのはアとエであり、選択肢2が正解である。アは持分の処分は共有者が単独でできるので誤り、エは持分の過半数を有するBによる賃貸借契約締結は適法な管理行為でありAは明渡しを求められないため誤りである。
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出典:法務省「平成27年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
