平成27年 司法試験 短答式 民法 第22問 解説
問題
契約締結後に債務の履行に障害が生じた場合に関する次の1から4までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
- ①特定物の売買契約において,売主の責めに帰すべき事由により目的物引渡債務が履行不能になった場合,その売買契約の効力は法律上当然に失われ,買主は,代金を支払う義務を免れる。正解
- ②建物の賃貸借契約において,賃借人の責めに帰すべき事由により建物が滅失した場合,その賃貸借契約は法律上当然に終了し,賃借人は,それ以降賃料を支払う義務を負わない。
- ③建物の建築を目的とする請負契約において,当事者双方の責めに帰することができない事由により建築途中の建物が滅失した場合であっても,請負人は,新たに建物を建築し,これを完成させなければ,注文者に対し,請負代金全額の支払を請求することはできない。
- ④有償寄託契約において,受寄者の責めに帰することができない事由により寄託物の返還債務が履行不能になった場合,受寄者は,寄託者に対し,約定の存続期間のうち履行不能になった後の期間についての報酬の支払を求めることができない。
解説
要点
履行不能が生じても契約は法律上当然には失効せず、契約関係を解消するには解除の意思表示が必要である(542条1項1号は債務者の帰責事由を要しない)。双方無帰責の場合の536条1項は反対給付の履行拒絶権を与えるにとどまる点に注意。
結論
選択肢1が誤り。売主に帰責事由がある履行不能は債務不履行の問題であり、買主が解除の意思表示(542条1項1号)をしない限り契約は当然には効力を失わず、代金支払義務も当然には消滅しない。「法律上当然に失われ」という点が誤りである。
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出典:法務省「平成27年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
