平成26年 司法試験 短答式 憲法 第33問 解説
問題
在外日本人である原告らが,①平成10年法律第47号による改正前の公職選挙法が,原告らに衆議院議員の選挙及び参議院議員の選挙における選挙権の行使を認めていなかったことが違法であることの確認,②同改正後の公職選挙法が,原告らに衆議院小選挙区選出議員の選挙及び参議院選挙区選出議員の選挙における選挙権の行使を認めていないことが違法であることの確認及び③原告らが今後直近に実施される上記②の各選挙において選挙権を行使する権利を有することの確認を求める各訴えに関する最高裁判所平成17年9月14日大法廷判決(民集59巻7号2087頁)についての次のアからウまでの各記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.この判決は,上記①の訴えは,過去の法律関係の確認を求めるものであって,確認の利益を欠くから,不適法であるとした。
イ.この判決は,上記②の訴えは,抽象的に立法不作為の違法確認を求めるものであって,法律上の争訟に当たらないから,不適法であるとした。
ウ.この判決は,上記③の訴えが適法であると判断するに当たり,選挙権は侵害を受けた後に争うことによっては権利行使の実質を回復することができない性質のものであることを考慮している。
- ①ア〇 イ〇 ウ○
- ②ア〇 イ〇 ウ×
- ③ア〇 イ× ウ○正解
- ④ア〇 イ× ウ×
- ⑤ア× イ〇 ウ○
- ⑥ア× イ〇 ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
在外邦人選挙権訴訟(最大判平成17年9月14日)では、①改正前公選法の違法確認の訴えは過去の法律関係の確認を求めるもので不適法、②改正後公選法の違法確認の訴えは③のようなより適切な訴えがあるとして確認の利益を欠き不適法とされたが、③将来の具体的選挙で選挙権を行使する権利を有することの確認を求める訴えは、選挙権侵害の事後的回復困難性を理由に確認の利益が認められ適法とされた。
結論
正解は選択肢3(ア○イ×ウ○)である。①の訴えは過去の法律関係の確認として確認の利益を欠き不適法とされ(ア○)、③の訴えは選挙権の性質を考慮して適法とされた(ウ○)が、②の訴えが不適法とされた理由は「法律上の争訟に当たらない」からではなく、確認の利益(適切な訴訟方法の選択)を欠くからである(イ×)。
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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
