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平成26年 司法試験 短答式 刑事訴訟法 第29問 解説

平26司法 第29問刑事訴訟法公訴の提起・起訴便宜主義の過去問

問題

次の【見解】は,公訴を提起された被告人は誰かを特定する基準に関するものである。後記アからエまでの【事例】のうち,この【見解】によれば甲を被告人として扱うことが可能なものは幾つあるか。後記1から5までのうちから選びなさい。【見 解】公訴を提起された被告人は誰かを特定する基準については,起訴状あるいは判決書の表示のみによってではなく,公訴を提起した検察官の意思や,現実に審理の過程において被告人として行動し,取り扱われた者が誰であるかも併せ考えて判定するのが相当である。【事 例】 ア.窃盗事件の真犯人甲が,現行犯人として逮捕された際に,乙と名のった結果,被疑者欄に「乙」と記載された勾留状により勾留され,勾留中のまま,被告人欄に「乙」と記載された起訴状により地方裁判所に公訴を提起されたが,第1回公判期日の前に,甲が乙と名のっていたことが発覚した。 イ.窃盗事件の真犯人乙が,逮捕・勾留されていない状態で取調べを受け,被告人欄に「乙」と記載された起訴状により地方裁判所に公訴を提起された後,甲は,乙から依頼を受けてその身代わりとして第1回公判期日に出頭したが,人定質問の段階で,身代わりであることが発覚した。 ウ.窃盗事件の真犯人甲が,逮捕・勾留されていない状態で取調べを受けた際に,乙と名のった結果,被告人欄に「乙」と記載された起訴状により地方裁判所に公訴を提起された。同起訴状の謄本を受け取った甲が,第1回公判期日に出頭したが,冒頭手続が終了した後,甲が乙と名のっていたことが発覚した。 エ.窃盗事件の真犯人甲は,逮捕・勾留されていない状態であったことから,乙に身代わりとなることを依頼した。乙が,同事件の被疑者として取調べを受けた結果,被告人欄に「乙」と記載された起訴状により地方裁判所に公訴を提起された。同起訴状の謄本を受け取った乙が,第1回公判期日に出頭したが,同期日の審理が終了した段階で,身代わりであることが発覚した。
  1. ①0個
  2. ②1個
  3. ③2個正解
  4. ④3個
  5. ⑤4個

解説

要点
被告人特定の実質的表示説では、①検察官が誰を起訴する意思であったか(=取調べ・逮捕勾留の対象者)と②現実に公判手続で被告人として行動・取扱いを受けた者は誰かを併せて判定する。表示上の氏名(乙)に惑わされず、捜査段階で誰が被疑者として取り調べられ、公判で誰が当事者として扱われたかを追うのがコツ。

結論

【見解】(実質的表示説)によれば、甲を被告人として扱うことが可能なのはアとウの2つであり、選択肢3が正しい。イとエは、検察官が起訴の意思を有し、かつ現実に審理過程で被告人として行動・取扱いを受けたのが乙であるため、甲を被告人とすることはできない。

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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。