平成26年 司法試験 短答式 刑法 第16問 解説
問題
次の1から5までの各記述のうち,犯人が他人を教唆して自己を隠避させた場合に犯人隠避教唆罪の成立を認める見解の根拠となり得るものを2個選びなさい。
1.教唆犯の処罰根拠は,正犯者を犯罪に引き込み,有責で処罰される状態に陥れたことにある。
2.犯人隠避は,隠避させる者に犯人が働き掛けることによって行われるのが通常予定される事態であるから,本来は必要的共犯と理解すべき犯罪類型である。
3.正犯行為に期待可能性がないのであれば,教唆行為にも期待可能性はない。
4.犯人自ら逃げ隠れる行為のみが,法律の放任行為として国家による干渉を受けない防御の自由の範囲内にある。
5.教唆にとどまると可罰的であるのに,より犯情の重い正犯に及ぶと不可罰になるのは相当でない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4正解
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
犯人蔵匿等罪(103条)で犯人が他人を教唆した場合の可罰性は、①教唆犯の処罰根拠論(正犯者を犯罪に引き込む点に別個の違法性がある)と②防御の自由の射程(自ら逃げ隠れる行為のみが放任行為)から肯定説を導き、期待可能性の連動や必要的共犯構成・処罰の不均衡は否定説の論拠になる、という対応関係を整理して覚える。
結論
犯人隠避教唆罪の成立を肯定する見解の根拠となるのは、選択肢1(教唆犯の独自の処罰根拠論)と選択肢4(防御の自由は自ら逃げ隠れる行為に限られるという理解)である。よって正解は選択肢3(1と4)。
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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
