平成26年 司法試験 短答式 刑法 第1問 解説
問題
刑罰論に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。
- ①応報刑論は,産業革命に伴う工業化・都市化によって累犯が増加したことを契機として,支持者が増えた。
- ②応報刑論に対しては,重大な犯罪を犯した者であっても,再犯可能性がなければ刑罰を科すことができなくなるとの批判がある。
- ③応報刑論に対しては,論者が前提としている人間の意思の自由が科学的に証明されていないとの批判がある。正解
- ④応報刑論に対しては,犯罪を防止するために罪刑の均衡を失した重罰化を招くおそれがあるとの批判がある。
- ⑤応報刑論に対しては,刑罰と保安処分の区別がなくなるとの批判がある。
解説
要点
応報刑論(旧派・道義的責任論)と目的刑論(新派・社会的責任論)の対立軸を、意思自由の前提・累犯対策・罪刑均衡・保安処分との関係という4つの論点でセットで覚えると、選択肢の正誤が瞬時に判別できる。
結論
正解は選択肢3である。応報刑論は行為者の意思の自由を前提とする道義的責任論に立つため、近代学派(実証主義)から「意思の自由は科学的に証明されていない」との批判を受けた。他の選択肢はいずれも応報刑論と目的刑論(教育刑論)の立場を取り違えた記述になっている。
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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
