平成24年 司法試験 短答式 憲法 第16問ウ 解説
問題
憲法第73条が列挙する内閣の事務に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ウ.内閣が締結する条約とは,名称を問わず,広く文書による国家間の合意をいう。したがって,私法上の契約の性質を持つ国家間の合意文書も,条約の委任に基づく国家間の合意文書も,事前に,時宜によっては事後に国会の承認を経ることが必要となる。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
憲法73条3号にいう国会承認を要する「条約」は、名称を問わず国家間の文書合意すべてではなく、法律事項・財政事項を含むものや政治的に重要で批准を要件とするものに限られる。私法上の契約の性質を持つ合意はそもそも条約に当たらないとされ、既存条約の委任に基づく実施細目的な合意も原則として国会承認を要しない。
結論
記述ウは誤り(選択肢2が正しい)。条約は名称のいかんを問わず文書による国家間の合意を指すという点は基本的に正しいが(もっとも、国際法によって規律される合意に限られる点で定義としてはなお限定が必要)、私法上の契約の性質を持つ合意文書や、条約の委任に基づく合意文書についてまで一律に国会承認が必要とする点が誤っている。これらは原則として国会承認を要しない。
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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
