平成24年 司法試験 短答式 刑法 第11問ウ 解説
問題
次の【事例】に引き続く事情に関する後記アからオまでの各【記述】を判例の立場に従って検討し,甲に殺人未遂罪の中止犯が成立する場合には1を,成立しない場合には2を選びなさい。【事 例】甲は,殺意をもって,乙の頭部目掛けて包丁で1回切り付けたが,乙は,これを左腕で防いだため,左前腕部切創の傷害を負った。【記 述】
ウ.乙の負った傷害は,全治約2週間の左前腕部切創にとどまり,生命に危険のある状態には至らなかった。しかし,甲は,乙に致命傷を与えたものと信じ込み,その場を立ち去った。
- ①甲に殺人未遂罪の中止犯が成立する
- ②成立しない正解
解説
要点
実行行為を終了したと考えられる場合(実行未遂)の中止犯には、結果発生防止のための積極的・真摯な努力(中止行為)が必要であり、既に致命傷を与えたと誤信して何もせず立ち去っただけでは中止行為を欠き中止犯は成立しない。
結論
選択肢2が正しい。甲は乙に致命傷を与えたと誤信して現場を立ち去っただけで、結果発生を防止するための措置を何も取っていないため、中止未遂の成立要件である中止行為を欠き、殺人未遂罪の中止犯は成立しない。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
