平成24年 司法試験 短答式 刑法 第2問ア 解説
問題
次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,甲に( )内の犯罪の共同正犯が成立する場合には1を,教唆犯又は幇助犯が成立する場合には2を,間接正犯が成立する場合には3を選びなさい。
ア.甲は,甲の所属する暴力団事務所にVを連行し,同事務所において3日間,Vを逃走できないように見張って監禁し,その後,同じ暴力団に所属する乙に対して「お前が俺に代わって見張れ。」と言った。乙は,これを了承し,4日目から前記事務所においてVを逃走できないように見張って監禁した。5日目に乙が居眠りをした隙に,Vは,前記事務所の窓から外に飛び降りて逃げ出したが,飛び降りた際,右足首を骨折した。(監禁致傷罪)
- ①犯罪の共同正犯が成立する正解
- ②教唆犯又は幇助犯が成立する
- ③間接正犯が成立する
解説
要点
継続犯である監禁罪について、自ら監禁を開始した者が、共謀に基づいて他の者に見張りを引き継がせた場合、引継ぎ後も監禁は両名により共同して継続されているから、その間に生じた致傷結果についても監禁致傷罪の共同正犯としての責任を負う。
結論
甲には監禁致傷罪の共同正犯(選択肢1)が成立する。甲は自ら3日間Vを監禁した上、乙に「代わって見張れ」と依頼し、乙はこれを了承して継続犯である監禁の実行行為(見張り)を引き継いだのであり、単なる教唆・幇助や道具的利用(間接正犯)ではなく、甲乙が共同して監禁を継続実行したと評価できるからである。
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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
