平成23年 司法試験 短答式 憲法 第5問ウ 解説
問題
憲法第19条に関する次のアからウまでの各記述のうち,aは最高裁判所の判例を要約したものであり,bはその批判として書かれたものである。bがaの批判となっている場合には1を,bがaの批判となっていない場合には2を選びなさい。
ウ.a.本件における使用者による労働者の政党所属調査は,社会的に許容し得る限界を超えて労働者の思想の自由を侵害した違法行為であるということはできない。b.労働者の思想信条は,これを理由とする労働条件の差別的取扱いの有無にかかわらず,それ自体において憲法第19条に即して尊重されるべきである。
- ①bがaの批判となっている正解
- ②bがaの批判となっていない
解説
要点
判例(東京電力塩山営業所事件)は『不利益取扱いの有無』を違法性判断の基準に据えたが、批判説はその基準づけ自体を否定し、思想信条は不利益取扱いの有無を問わずそれ自体尊重されるべきだと主張する点で、両者は正面から対立する。
結論
選択肢1が正しい。aは『社会的に許容し得る限界を超えて思想の自由を侵害した違法行為とはいえない』としており、これは思想信条調査の違法性を不利益取扱いの有無等を勘案して判断する枠組みを示す。bは『労働条件の差別的取扱いの有無にかかわらず、思想信条それ自体が尊重されるべき』としており、まさにaが採用した判断枠組み(不利益取扱いの有無を考慮要素とする点)を正面から否定しているため、批判として成立している。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
