平成23年 司法試験 短答式 憲法 第19問ア 解説
問題
旭川市国民健康保険条例事件判決(最高裁判所平成18年3月1日大法廷判決,民集60巻2号587頁)に関する次のアからウまでの各記述について,当該判決の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア.租税は,国民に対して直接負担を求めるものであるから,課税をするに当たっては,必ず国民の同意を得なければならない。したがって,租税を創設し,改廃する場合だけでなく,課税要件と賦課及び徴収の手続についても,全て法律に基づいて定められる必要がある。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
憲法84条は「法律又は法律の定める条件によること」を要求するものであり、地方公共団体が課する租税は条例(憲法94条、地方税法3条1項)で定められる。また、市町村の国民健康保険料は反対給付を伴うから84条の直接適用はないが、強制徴収の度合い等で租税に類似するため同条の趣旨が及び、その規律の在り方(どの程度を条例自体で定めるか)は公課の性質・目的等を総合考慮して判断される点を押さえる。
結論
選択肢2が正しい。旭川市国民健康保険条例事件判決は、租税法律主義(憲法84条)が妥当する場合であっても、課税要件や賦課徴収の手続の細目まで全て法律そのもので定めることを要求してはおらず、法律の範囲内で制定された条例による規律や、条例が基準を明確に定めた上での下位の定めへの委任も許容されるとした。設問アは「全て法律に基づいて定められる必要がある」と絶対的に述べており、判決の趣旨と異なる。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
