平成23年 司法試験 短答式 憲法 第7問ア 解説
問題
表現の自由の制約の合憲性をめぐる判断枠組みに関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア.広告物が貼付されている場所の性質,周囲の状況,広告物の数量や形状,貼付の仕方等を総合的に考慮し,地域の美観風致の侵害の程度と当該広告物に表れた表現の持つ価値とを比較衡量してその規制の合憲性を判断すべきである。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
大阪市屋外広告物条例事件判決(最大判昭43・12・18)は、個別の広告物ごとに場所・数量・形状等を総合考慮して美観風致侵害の程度と表現価値を比較衡量する枠組みではなく、美観風致維持・公衆への危害防止という規制目的の正当性と規制の必要性・合理性を一般的に審査する枠組みを採った。本肢のような個別的比較衡量論は、最判昭62・3・3(大分県屋外広告物条例事件)の伊藤正己裁判官補足意見が説いたものであり、法廷意見=判例の趣旨ではない。
結論
選択肢2(誤っている)が正しい。判例は、個々の広告物の場所・数量・形状等を総合考慮して美観風致侵害の程度と表現価値を個別に比較衡量するという枠組みを採ってはおらず、規制目的(美観風致の維持等)の正当性と規制の必要性・合理性を一般的抽象的に審査する枠組みを採用したため、本肢の記述は判例の趣旨と異なる。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
