平成22年 司法試験 短答式 商法 第42問 解説
問題
株主総会の決議要件に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。なお,各記述は,株主総会において決議を要する場合であることを前提とし,かつ,各記述に係る株式会社の定款には,別段の定めがないものとする。
1.取締役(累積投票によって選任された取締役を除く。)の解任の決議と,監査役の解任の決議とは,決議要件が同じである。
2.事業の全部の譲渡に係る契約の承認の決議と,吸収分割株式会社においてする吸収分割契約の承認の決議とは,決議要件が同じである。
3.会社の解散の決議と,吸収合併消滅株式会社においてする吸収合併契約の承認の決議とは,決議要件が同じである。
4.株式の併合をしようとするときの決議と,株式の分割をしようとするときの決議とは,決議要件が同じである。
5.株式会社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設ける定款変更の決議と,会社法上の公開会社でない株式会社において,剰余金配当を受ける権利に関する事項について,株主ごとに異なる取扱いを行う旨の定款の定めを設ける定款変更の決議とは,決議要件が同じである。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3正解
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
株主総会の決議要件は普通決議・特別決議・特殊決議(309条3項・4項)の区分ごとに整理し、取締役解任(341条の特則による普通決議)と監査役解任(309条2項7号の特別決議)、株式分割(原則取締役会・普通決議)と株式併合(特別決議)、全部の株式への譲渡制限設定(309条3項1号・3分の2以上)と属人的定め設定(309条4項・4分の3以上)のように、似た手続でも要件が異なる典型パターンを押さえておくこと。
結論
正しいのは記述2と3であり、選択肢5が正解である。事業全部譲渡の承認決議と吸収分割契約の承認決議はいずれも特別決議(会社法309条2項)であり、会社解散決議と吸収合併契約承認決議もいずれも特別決議(同項)であるため、決議要件が一致する。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
