平成22年 司法試験 短答式 民法 第2問 解説
問題
Aから動産甲を購入する旨の契約を締結したBが,契約締結時に代金のうち一部を支払い,その後,残代金の弁済を提供して動産甲の引渡しを求めたにもかかわらずAがこれに応ぜず,それから相当期間が経過した後にAがその住所を去って行方が分からなくなった場合に関する次のアからエまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から6までのうちどれか。
ア.Aがその財産の管理人を置かないで行方不明になった場合において,家庭裁判所は,Bの請求により,Aの財産の管理について必要な処分を命ずることができる。
イ.Bは,債権者を確知することができないとの理由により,残代金を供託してその債務を免れることができる。
ウ.BがAとの売買契約を解除する旨の意思表示は,公示の方法によってすることができるが,BがAの所在を知らないことについて過失があったときは,公示による意思表示は到達の効力を生じない。
エ.Aがその住所を去った後国外にいた場合,Aの債務不履行を理由とする動産甲に係る売買契約の解除権の消滅時効は,その国外にいる期間その進行を停止する。
- ①ア イ
- ②ア ウ正解
- ③ア エ
- ④イ ウ
- ⑤イ エ
- ⑥ウ エ
解説
要点
不在者財産管理(25条)は利害関係人であるBも請求でき、公示による意思表示(98条)は表意者に過失があれば到達効を生じない。他方、供託の要件(494条)は『受領拒絶・受領不能』と『債権者不確知』を区別し、時効の停止事由(旧161条等)に『相手方が国外にいること』という類型は存在しない点を押さえる。
結論
正しいのはア(不在者財産管理)とウ(公示による意思表示の到達効)であり、選択肢2が正解である。イは供託の根拠付けを誤り、エは国外滞在による時効停止という制度自体が存在しないため誤りである。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
