平成22年 司法試験 短答式 行政法 第25問 解説
問題
行政指導に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.行政指導が口頭でされた場合で,相手方からその趣旨や内容,責任者を記載した書面の交付を求められたときは,行政手続法上,当該行政指導に携わる者は,それを交付しなければならない。しかし,災害発生時に緊急避難を勧告する場合のように,相手方に対しその場において完了する行為を求める行政指導については,書面の交付義務はない。
イ.行政指導は,助言・指導といった非権力的な手段で国民に働きかけ,協力を求めるという形で行われることが多いが,行政手続法は,行政指導そのものを権力的手段,具体的には同法にいう処分に当たる行為をもって行うことも例外的に許容している。
ウ.法律上,勧告の相手方が勧告に従わないときは,その旨及びその勧告の内容を公表することができると規定されている場合には,当該規定に基づいて当該勧告等を公表したとしても,行政手続法第32条第2項違反の問題が生ずることはない。(参照条文)行政手続法第32条 (略)2 行政指導に携わる者は,その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として,不利益な取扱いをしてはならない。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○正解
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
行政指導の書面交付義務(行政手続法35条3項)は「行政上特別の支障がない限り」のものであり、かつ「その場において完了する行為を求めるもの」等は適用除外(同条4項1号)。行政指導は定義上「処分に該当しないもの」(2条6号)であるから権力的手段で行うことはできない。また法律が明文で公表を認めている場合、その公表は当該法律が予定する措置であって32条2項違反の問題は生じない。
結論
選択肢3(ア○イ×ウ○)が正しい。アは行政手続法35条3項・4項1号のとおりであり、イは行政指導の定義(2条6号)が「処分に該当しないもの」に限定している以上誤り、ウは法律に明文の公表規定がある場合の公表は当該法律が予定する措置であるため32条2項違反の問題は生じない。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
