令和8年 予備試験 短答式 憲法 第2問 解説
問題
憲法の明文で規定されていない権利・自由に関する次のアからウまでの各記述について、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。
ア.最高裁判所は、人格的生存に関わる重要な権利として、自己の意思に反して身体への侵襲を受けない自由が憲法第13条によって保障されているとした上、生殖を不能にする手術は生殖能力の喪失という重大な結果をもたらす身体への侵襲であり、正当な理由に基づかずに上記手術を受けることを強制することは、同条に反し許されないとした。
イ.最高裁判所は、前科及び犯罪経歴のある者も前科等をみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有するとした上、弁護士法に基づく照会を必要とする事由として「裁判所に提出するため」とあったにすぎない場合に、市区町村長が、漫然と当該照会に応じ、犯罪の種類、軽重を問わず、前科等の全てを報告することは、公権力の違法な行使に当たるとした。
ウ.最高裁判所は、個人の私生活上の自由の一つとして、自己に関する情報をコントロールする権利が憲法第13条によって保障されているとした上、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づき、行政機関等が個人番号をその内容に含む個人情報の利用、提供等をする行為は、上記権利を侵害するものではないとした。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×正解
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
最高裁は自己情報に関する自由について、学説上の『自己情報コントロール権』という包括的な権利構成ではなく、『みだりに第三者に開示又は公表されない自由』という限定的な表現で憲法13条による保障を認めているにとどまる点に注意する。
結論
選択肢2(ア○イ○ウ×)が正しい。旧優生保護法強制不妊手術事件と前科照会事件の最高裁判旨は正確に引用されているためア・イは○だが、ウは最高裁が用いた概念(みだりに開示・公表されない自由)とは異なる表現(自己情報コントロール権)を用いており誤りである。
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出典:法務省「令和8年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
