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令和8年 予備試験 短答式 刑法 第11問 解説

問題

学生A及びBは、【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑨までの( )内に【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。なお、①から⑨までの( )内には、それぞれ異なるものが入る。【会 話】学生A.死体損壊等罪の保護法益について、どのように考えますか。学生B.私は、(①)であると考えます。学生A.Bさんの見解に対しては、(②)がありますね。私は、死体損壊等罪の保護法益については、(③)であると考えます。私のように考えた方が、判例の立場とも整合的だと思います。学生B.死体損壊等罪にいう「遺棄」に不作為が含まれるかについては、どのように考えますか。学生A.私は、判例と同様、死体損壊等罪にいう「遺棄」に不作為は(④)と考えます。例えば、甲が、野外でXを出産し、Xを砂中に生き埋めにして殺害し、そのまま立ち去った場合、甲には葬祭義務が(⑤)ので、甲に(⑥)と考えます。学生B.では、乙が、路上で見ず知らずのYを殺害し、Yの死体をその路上に放置したまま逃走した場合は、どのように考えますか。学生A.乙には葬祭義務が(⑦)ので、乙に(⑧)と考えます。学生B.ところで、殺人罪と死体損壊等罪の両罪が成立する場合の罪数関係については、どのように考えますか。学生A.この点についても、私は、判例と同様、(⑨)になると考えます。【語句群】a.死者の人格権や生前の自己決定 b.死者に対する一般的な宗教的感情や敬けん感情c.死者は権利主体であり得ない以上、死者本人の法益侵害を観念するのは妥当でないし、死者本人の意思を絶対視するのは結論的にも妥当でないとの批判d.葬送に関する価値観が多様化しているのであるから、本人の生前の意思にかなった死体の取扱いは死体損壊等罪には当たらないと考えるべきとの批判e.含まれる f.含まれない g.ある h.ないi.死体遺棄罪が成立する j.死体遺棄罪は成立しないk.牽連犯 l.併合罪
  1. ①①a ③b ⑤g ⑧i
  2. ②①a ③b ⑥i ⑨k
  3. ③①b ③a ⑤h ⑧j
  4. ④②c ④e ⑦h ⑨l正解
  5. ⑤②d ④f ⑥j ⑦g

解説

要点
死体損壊等罪の保護法益は判例上「死者に対する社会一般の宗教的感情・敬虔感情」(宗教的感情説)とされ、人格権説(死者の生前の自己決定)はこれに対抗する学説である。「遺棄」には不作為も含まれ、不作為犯の成否は葬祭義務(作為義務)の存否で決まる。殺人罪と死体遺棄罪は牽連犯ではなく併合罪となる。

結論

選択肢4が正しい。学生Bの見解(人格権や生前の自己決定を保護法益とする説)に対しては、死者が権利主体でないことを理由とする批判(c)が当たり、死体遺棄罪の「遺棄」には不作為も含まれる(e)ため作為義務(葬祭義務)の有無が問題となり、見ず知らずの者を殺害して死体を放置した乙には葬祭義務がない(h)ので死体遺棄罪は成立せず、殺人罪と死体遺棄罪が両方成立する場合は判例上併合罪(l)となる。

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出典:法務省「令和8年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。