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令和7年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第16問 解説

令7予備 第16問刑事訴訟法逮捕・勾留の過去問

問題

次のⅠないしⅢの【見解】は、逮捕・勾留の要件が備わらないA事実での逮捕・勾留に先立って、逮捕・勾留の要件が備わっているB事実で逮捕・勾留する場合の適法性に関するものである。【見解】に関する後記アからオまでの【記述】のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。【見解】Ⅰ.B事実について逮捕・勾留の要件が備わっていたとしても、捜査機関がB事実による逮捕・勾留を専ら又は主としてA事実の捜査に利用する意図である場合には、B事実による逮捕・勾留は実質的にA事実による逮捕・勾留と評価され、違法となる。Ⅱ.B事実について逮捕・勾留の要件が備わっているか否かを基準に適法性を判断すべきであり、B事実について逮捕・勾留の要件が備わっている限り、B事実による逮捕・勾留は適法である。Ⅲ.B事実によって逮捕・勾留された後の身体拘束期間が主としてA事実の捜査のために利用されるに至った場合には、それ以降の身体拘束は、B事実による逮捕・勾留としての実体を喪失し、A事実による身体拘束となっていると評価され、違法となる。【記述】 ア.Ⅰの見解でも、B事実による身体拘束期間にB事実の取調べと並行してA事実の取調べを行った場合、その身体拘束が違法にならないことがある。 イ.Ⅱの見解では、B事実による身体拘束が適法に行われたものである以上、仮にその身体拘束期間中に専らA事実の取調べが行われており、B事実の取調べが全く行われていないような場合でも、A事実の取調べが違法となることはない。 ウ.Ⅲの見解は、逮捕・勾留期間につき、その理由とされた被疑事実について被疑者の逃亡・罪証隠滅を防止した状態で起訴・不起訴の決定に向けた捜査を行う期間であると捉える考えと整合しない。 エ.Ⅰの見解に対しては、逮捕・勾留の場面において、裁判官が捜査機関の意図・目的を審査することは現実的には容易ではないとの批判がある。 オ.Ⅱの見解に対しては、捜査機関による身体拘束の濫用という問題の本質を無視する考え方であるとの批判がある。
  1. ①ア イ
  2. ②ア エ
  3. ③イ ウ正解
  4. ④ウ オ
  5. ⑤エ オ

解説

要点
別件逮捕・勾留の適法性をめぐる三説(Ⅰ本件基準説=捜査機関の意図・目的を基準とする説、Ⅱ別件基準説=事件単位の原則を徹底する説、Ⅲ実体喪失説)の論理構造と、それぞれに対する典型的な批判を対応させて整理すること。別件基準説(Ⅱ)は身体拘束自体の適法性とその期間中の余罪取調べの適法性を区別する余地がある点が急所。

結論

誤っている記述はイとウであり、選択肢3が正解である。イはⅡの見解の下でも身体拘束の適法性と取調べの適法性は別問題であり得る点を見落とし、ウはⅢの見解がまさに事件単位で身体拘束期間を捜査期間と捉える考え方と整合する点を誤解している。

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出典:法務省「令和7年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。