令和6年 予備試験 短答式 憲法 第6問 解説
問題
刑事補償請求権に関する次のアからウまでの各記述について、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。
ア.刑事補償請求制度は、憲法第31条以下の刑事手続に関する諸権利の保障によってもなお生じる国民の不利益に対する補償を定めたものであって、公務員の違法行為や故意・過失の有無に関わりなく、結果に対する補償請求を認めており、抑留又は拘禁された後、結果として無罪の裁判を受けた者に対し、相応の補償をすることによって、公平の要請を満たそうとするものである。
イ.最高裁判所は、緊急逮捕され少年鑑別所に収容された後、非行事実が認められないという理由で不処分決定を受けた少年が行った刑事補償請求につき、不処分決定は刑事訴訟法上の手続とは性質を異にする少年審判の手続における決定であることなどを理由として刑事補償の対象となる「無罪の裁判」には当たらないと判示した。
ウ.最高裁判所は、抑留又は拘禁された後、起訴されずに釈放された者は刑事補償の対象とならないが、不起訴となった事実に基づく抑留又は拘禁であっても、そのうちに実質上は無罪となった事実についての抑留又は拘禁であると認められるものがあるときは、その部分の抑留及び拘禁は刑事補償の対象となると解している。
- ①ア○ イ○ ウ○正解
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
刑事補償請求権は憲法40条・刑事補償法に基づく無過失責任的な結果補償制度であり、少年審判の不処分決定は刑事補償法1条1項の『無罪の裁判』には当たらないとされた一方、不起訴事実に基づく抑留・拘禁でもそのうちに実質上無罪となった事実についてのものがあればその部分は補償対象となる点を押さえる。
結論
ア・イ・ウのいずれも判例・通説に整合する正しい記述であり、正解は選択肢1(ア○イ○ウ○)である。刑事補償請求権は結果責任的な無過失補償制度であること、少年審判の不処分決定は『無罪の裁判』に当たらないとされたこと、不起訴事実中の実質無罪部分は補償対象となりうることをそれぞれ確認すればよい。
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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
