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令和6年 予備試験 短答式 刑法 第4問 解説

令6予備 第4問刑法詐欺・恐喝罪の過去問

問題

学生A及びBは、次の【事例】における甲の罪責について、後記の【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑥までの( )内に後記【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。なお、①から⑥までの( )内にはそれぞれ異なるものが入る。【事 例】甲は、返還期限を1年後と定めて甲所有の絵画を乙に無償で貸与したが、同期限経過後に、甲が何度も返還を求めても、乙は同絵画を返還しなかった。そのため、甲は、乙に対し、「俺をなめているのか。あの絵を返さないのなら殺すぞ。」などと言って脅し、乙は畏怖して上記絵画を甲に返還した。【会 話】学生A.甲に恐喝罪が成立するか否かは、刑法第251条で準用される同法第242条の他人の「(①)」の解釈が問題になりますね。私は、他人の「(①)」は(②)と考えます。学生B.私は、他人の「(①)」は(③)と考えます。Aさんの立場からすると、(④)ことから、乙の(①)は他人の「(①)」に該当せず、甲の行為は、恐喝罪の構成要件に該当しないことになりますね。学生A.そのとおりです。ただ、(⑤)が成立する余地はあります。Bさんの立場からすると、乙の(①)は他人の「(①)」に該当し、甲の行為は、恐喝罪の構成要件に該当することになりますが、その結論は絵画の返還請求権を有する甲にとって酷ではありませんか。学生B.私の立場からも、権利実現のために実力行使に出る必要性、緊急性、手段の相当性の要件を満たすときは、(⑥)として違法性が阻却される余地があるので、酷ではないと考えます。【語句群】 ア.財物 イ.占有 ウ.権原に基づくものに限られるエ.事実上の所持で足りる オ.絵画の返還期限が経過しているカ.絵画の平穏な占有が継続している キ.恐喝未遂罪 ク.脅迫罪ケ.正当防衛 コ.自救行為
  1. ①①ア ③ウ ④カ
  2. ②①イ ③エ ⑤キ
  3. ③②ウ ③エ ⑤ク正解
  4. ④②ウ ④オ ⑥ケ
  5. ⑤②エ ④カ ⑥コ

解説

要点
刑法242条(251条で準用)の「占有」の意義については、本権(権原)に基づく占有に限るとする本権説と、事実上の所持で足りるとする所持説(占有説)が対立する。本権説からは無権原占有者への実力行使は恐喝罪の構成要件に該当せず脅迫罪が問題となるにとどまり、所持説からは構成要件該当性を認めた上で自救行為による違法性阻却の余地を認める、という議論の流れを押さえる。

結論

選択肢3が正しい。①には「占有」(イ)が入り、②はAの立場である「権原に基づくものに限られる」(ウ)、③はBの立場である「事実上の所持で足りる」(エ)、⑤には脅迫罪(ク)が入る。これらが正しく組み合わされているのは選択肢3のみである。

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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。