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令和6年 予備試験 短答式 刑法 第8問 解説

問題

中止犯における中止行為の任意性の判断基準に関する次の各【見解】についての後記アからオまでの各【記述】のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。【見 解】A説:行為者が、やろうと思えばできたが中止した場合を中止犯とし、やろうと思ってもできなかった場合は中止犯としない。B説:犯罪を中止した原因が社会通念に照らして犯罪続行の障害と考えられる事情かどうかによって任意性を判断し、社会通念に照らして一般人であれば中止しないのが通例であると考えられるにもかかわらず、中止した場合を中止犯とする。【記 述】 ア.A説の立場からは、中止行為が反省・悔悟等の自己の行為に対する否定的な感情に基づく場合に限り、中止犯が成立する。 イ.A説の立場からは、中止犯が成立するためには、行為者が犯罪意思を完全に放棄する必要があり、犯罪に着手し、そのまま遂行可能であったが、他の機会を待つことが得策だと考えて中止した場合に中止犯が成立することはない。 ウ.建物に放火しようと考え媒介物に火を放ったが、犯行の発覚を恐れて焼損に至る前にその火を消した場合に、犯行の発覚を恐れることが一般に犯罪の遂行を妨げる事情たり得るとして中止犯の成立を否定する考え方は、B説と親和的である。 エ.B説は、中止犯の刑の減免の根拠について責任が減少すると考える見解からは支持することができない。 オ.B説に対しては、任意性の判断は行為者の主観を問題とするのであるから、妥当ではないとの批判がある。
  1. ①ア イ
  2. ②ア エ
  3. ③イ ウ
  4. ④ウ オ正解
  5. ⑤エ オ

解説

要点
中止犯の任意性判断はA説(フランクの公式=やろうと思えばできたのにやめたか)とB説(社会通念上の障害事情かどうかという客観説)の対立であり、A説は反省・悔悟や犯罪意思の完全放棄までは要求しない点、B説には主観の問題であるべき任意性を客観化しすぎているとの批判がある点を押さえる。

結論

正しい組合せは選択肢4(ウ・オ)である。ウは発覚を恐れた中止を外部的障害事情として任意性を否定する発想がB説(客観説)と整合的であることを正しく述べ、オはB説に対する典型的な批判(任意性は主観の問題なのに客観的基準で判断している)を正しく述べている。

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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。