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令和5年 予備試験 短答式 刑法 第10問 解説

令5予備 第10問刑法窃盗罪の過去問

問題

次の1から5までの各事例における甲の罪責について判例の立場に従って検討した場合、甲に窃盗罪が成立しないものはどれか。
  1. ①甲は、V宅内において、Vが所在を見失っていたV所有の指輪を発見し、これを自己のものにしようと考えて無断で持ち去った。
  2. ②甲は、Vが海中に取り落としたV所有の金塊について、Vからおおよその落下場所を教えてもらった上で回収を依頼され、Vの眼前で同所に潜り、同金塊を同所付近で発見したものの、これを自己のものにしようと考えて無断で持ち去った。
  3. ③甲は、看守者のいない仏堂に所有者Vが据え置いてまつっていた仏像を、自己のものにしようと考えて無断で持ち去った。
  4. ④甲は、Ⅴが乙から窃取した乙所有の腕時計を、これが盗品であることを知りながら自己のものにしようと考えて、Ⅴ宅に忍び込んで無断で持ち去った。
  5. ⑤甲は、満員電車内において、乗客Vが網棚にかばんを置き忘れたままA駅で下車したのを目撃し、B駅で下車する際、同かばんを自己のものにしようと考えて無断で持ち去った。正解

解説

要点
窃盗罪と占有離脱物横領罪の区別は、行為時に被害者(または管理者)の事実上の支配(占有)がなお及んでいるかで決まる。場所的・時間的近接性、管理権の有無、法律上の権原を問わない占有の保護という視点で判断する。

結論

選択肢5は、被害者Vが網棚に鞄を置き忘れたままA駅で下車し、電車がB駅まで移動した後に甲が持ち去った事案であり、Vの占有(事実上の支配)は電車の移動・時間の経過により既に失われているため、窃盗罪ではなく占有離脱物横領罪が成立するにとどまる。他の選択肢はいずれも被害者や第三者の占有がなお継続していると評価できるため窃盗罪が成立する。

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出典:法務省「令和5年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。