平成25年 予備試験 短答式 民法 第8問 解説
問題
債権者Aが債務者Bに対して有する甲債権をCとDに二重譲渡した場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,本問では,Cに対する債権譲渡を「第一譲渡」といい,Dに対する債権譲渡を「第二譲渡」という。
ア.Aが第一譲渡については確定日付のある証書によらずに通知をしてこれがBに到達し,第二譲渡については通知をしていない場合に,BがCに対して弁済をすれば,甲債権はこれによって消滅する。
イ.第一譲渡及び第二譲渡のいずれについても,Aが確定日付のある証書によらずに通知をしてこれらがBに到達した場合には,これらの通知の到達後に,BがCに対して弁済をしても甲債権は消滅しない。
ウ.Aが第一譲渡については確定日付のある証書によって通知をしてこれがBに到達し,第二譲渡については確定日付のある証書によらずに通知をしてこれがBに到達した場合には,これらの通知の到達後に,BがDに対して弁済をすれば,甲債権はこれによって消滅する。
エ.第一譲渡及び第二譲渡のいずれについても,Aが確定日付のある証書によって通知をし,これらの通知が同時にBに到達した場合には,Bは,Dからの請求に応じなくても債務不履行責任を負うことはない。
オ.第一譲渡及び第二譲渡のいずれについても,Aが確定日付のある証書によって通知をし,これらの通知が同時にBに到達した後に,BがCに対して弁済をすれば,甲債権はこれによって消滅する。
- ①ア ウ
- ②ア オ正解
- ③イ ウ
- ④イ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
確定日付のある通知を備えた譲受人が第三者対抗要件上優先する一方、債務者対抗要件は確定日付のない通知でも足り、同時到達(および確定日付を欠く通知が競合する場合)には各譲受人が全額請求でき、債務者が一方に弁済すれば債権は消滅する、という枠組みを押さえる。
結論
正しいのはアとオであり、選択肢2が正解である。第一譲渡について確定日付のない通知しかない場合でも通知自体が債務者対抗要件となるため弁済は有効(ア)であり、同時到達の場合は債務者がいずれか一方に弁済すれば債権は消滅する(オ)。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成25年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
