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平成24年 予備試験 短答式 刑法 第12問 解説

平24予備 第12問刑法故意・錯誤の過去問

問題

次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,誤っているものを2個選びなさい。 1.甲は,Aを川の中に突き落として溺死させようと思い,橋の側端に立っていたAを突き飛ばしたところ,Aは落下する途中で橋脚に頭部を強打して即死した。甲には殺人既遂罪が成立する。 2.甲は,乙に対し,Aを殺害するよう唆したところ,乙は,その旨決意し,夜道で待ち伏せした上,歩いてきた男をAだと思って包丁で刺し殺したが,実際には,その男はBであった。甲には殺人既遂罪の教唆犯が成立する。 3.甲は,隣人Aの居宅の玄関前に置いてあった自転車を,Aの所有物と認識して持ち去ったが,実際には,同自転車は無主物だった。甲には遺失物等横領罪が成立する。 4.甲は,駐車場に駐車中のA所有の自動車を見て,Aに対する腹いせに傷つけてやろうと思って石を投げたが,狙いがそれて,その隣に駐車中のB所有の自動車に石が当たってフロントガラスが割れた。甲には器物損壊罪が成立する。 5.甲は,乙との間で,Aに暴行を加えることを共謀したところ,乙は,Aに対して暴行を加えている最中に興奮のあまり殺意を生じ,Aを殺害してしまった。甲には傷害罪の共同正犯が成立するにとどまる。 ※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
  1. ①1と2
  2. ②1と3
  3. ③1と4
  4. ④1と5
  5. ⑤2と3
  6. ⑥2と4
  7. ⑦2と5
  8. ⑧3と4
  9. ⑨3と5正解
  10. ⑩4と5

解説

要点
錯誤の処理は、まず認識事実と発生事実が同一構成要件内かを法定的符合説で検討し、次に発生した客体・結果が当該構成要件の客観的要件(他人の物性など)を満たすかを別途確認する。暴行の共謀にとどまる者も、実行者が殺意を生じて死亡結果を生じさせた場合、結果的加重犯として傷害致死罪の共同正犯の責任を負う。

結論

誤っているのは記述3と記述5であり、選択肢9(3と5)が正解である。記述3は無主物が遺失物等横領罪の客体(占有を離れた「他人の物」)に該当しないため同罪が成立せず、記述5は暴行の共謀から死亡結果が生じた場合には傷害致死罪の共同正犯が成立するのに「傷害罪にとどまる」としている点が誤りである。

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出典:法務省「平成24年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。