令和8年 司法試験 短答式 憲法 第18問ア 解説
問題
違憲判断の方法に関する次のアからウまでの各記述について、それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。
ア.沖縄代理署名訴訟判決(最高裁判所平成8年8月28日大法廷判決、民集50巻7号1952頁)は、日米安全保障条約及び日米地位協定は高度の政治性を有する条約であることから、その憲法適合性の判断は司法審査権の範囲外にあるので、これらの条約が合憲であることを前提とした上で、それらの条約に基づく義務を履行するために制定された駐留軍用地特別措置法の憲法適合性を判断すべきであるとした。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
統治行為論は「司法審査権の範囲外」と無条件に述べるものではなく、「一見極めて明白に違憲無効と認められない限り」という限定付きの審査回避であり、その帰結として条約が合憲であることを前提に法律の合憲性を審査する、という構造を正確に押さえること。
結論
沖縄代理署名訴訟判決(最大判平成8年8月28日)は、日米安保条約・地位協定について「一見極めて明白に違憲無効と認められない限り司法審査権の範囲外」とする限定付きの枠組み(砂川事件判決と同様の統治行為論)を採用し、これらが一見極めて明白に違憲無効とは認められないことから、合憲であることを前提として駐留軍用地特措法の憲法適合性を判断した。記述アは、条約の憲法適合性判断が無条件に司法審査権の範囲外であるとする点で判旨と異なり、誤りである。したがって正解は選択肢2である。
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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
