令和8年 司法試験 短答式 刑法 第1問エ 解説
問題
アからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し、正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。
エ.甲は、路上でAの顔面を蹴り付け、Aの左眼にそれだけでは致命的といえない傷害を負わせたところ、Aは、持病によって脳に高度の病的変化が生じていたため、同暴行により脳の組織が一定程度崩壊して死亡した。もっとも、甲は、行為当時、Aの持病の存在を知らず、予測することもできなかった。この場合、甲がAの顔面を蹴り付けた行為とAの死亡との間には因果関係が認められない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
最判昭和46年6月17日(脳梅毒事件)。行為者が被害者の特殊事情(持病・素因)を認識・予見できなくても、暴行がその特殊事情と相まって死の結果を生じさせたと認められる以上、因果関係は肯定される。
結論
本記述は誤り(選択肢2が正しい)。判例は、被害者に行為者が知り得なかった特殊な病的素因があり、それと行為が相まって死亡結果が生じた場合でも、因果関係を肯定する。したがって「因果関係が認められない」とする本記述は誤りである。
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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
