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令和8年 司法試験 短答式 刑法 第19問 解説

令8司法 第19問刑法共同正犯の過去問

問題

学生A及びBは、【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑥までの( )内に【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。なお、①から⑥までの( )内には、それぞれ異なるものが入る。【会 話】学生A.私は、過失犯の共同正犯の成否について、判例と(①)立場であり、共同の注意義務に共同して違反したことを成立要件として、過失犯の共同正犯が認められると考えます。学生B.しかし、共同正犯の成立には、共同実行の意思が必要ですが、過失犯においては、(②)にその本質があるため、共同実行の意思が認められないのではないでしょうか。そのため、私は、過失犯の共同正犯は否定されると考えます。学生A.そうでしょうか。私も共同正犯の成立には共同実行の意思が必要と考えますが、過失犯においては、(③)以上、共同実行の意思は認められると考えます。学生B.Aさんのように考えなくても、複数の行為者が共同の注意義務に共同して違反した場合、(④)の問題として過失同時犯と構成すれば足りるので、あえて過失犯の共同正犯を認める必要はないのではないでしょうか。学生A.しかし、過失同時犯と構成する場合は、各人の過失行為と結果との間に(⑤)ので、過失犯の共同正犯を認める必要があると思います。学生B.Aさんは、具体的にどのような事案で、各人の過失行為と結果との間に(⑤)という問題が生じると考えるのですか。学生A.例えば、甲と乙が、共同してそれぞれ家屋の屋根の上から屋根瓦を落下させる作業をしていたところ、落下させた瓦が通行中のXに当たり、Xが死亡したが、(⑥)事案などです。【語句群】a.同様の b.異なるc.不注意な実行行為という意識的部分 d.不注意という無意識的部分e.注意義務に違反する行為が実行行為であり、その実行行為を共同して行う意思があるf.故意犯におけるような実行行為は存在せず、何らかの行為から結果が発生すれば構成要件該当性は認められるg.段階的過失 h.過失の競合i.因果関係を立証できないと不可罰になり、処罰に間隙が生じるj.因果関係を立証できる限り、処罰範囲が不当に拡大するk.甲・乙いずれが落下させた瓦がXに当たったのか不明であったl.甲が落下させた瓦が当たったことがXの死亡の原因であった
  1. ①①a ③e ⑥l
  2. ②①a ④g ⑥k
  3. ③①b ③f ⑤i
  4. ④②d ④h ⑥k正解
  5. ⑤②c ④g ⑤j

解説

要点
過失犯の共同正犯を肯定する立場は、過失犯の実行行為を『注意義務違反行為』と捉え、それを共同して行う意思(共同の注意義務への共同違反の意思)があれば共同実行の意思が認められるとする。これに対し過失同時犯構成では、各人の行為と結果との因果関係の立証が困難な場合に処罰の間隙が生じる点が、共同正犯肯定説の実践的意義となる。

結論

②には過失犯の本質を無意識的部分に見る「d」、④には過失同時犯構成の問題である「過失の競合」を意味する「h」、⑥には因果関係不明の事案を示す「k」が入り、選択肢4(②d ④h ⑥k)が正しい組合せである。

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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。