令和8年 司法試験 短答式 刑法 第14問 解説
問題
アからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。
ア.単なる同情から被拐取者の安否を気遣うにすぎない第三者は、拐取者身の代金要求罪の「その他略取され又は誘拐された者の安否を憂慮する者」には含まれない。
イ.未成年者の監護者を欺いて未成年者の利害に関する判断を誤らせて自己の支配内に移すことを監護者に承諾させた上で、未成年者を自己の支配下に移した場合、未成年者誘拐罪の「誘拐」には当たらない。
ウ.共同親権者の一方が、もう一方の共同親権者の監護下にある別居中の子を略取した場合、未成年者略取罪の構成要件に該当し、違法性が阻却される余地はない。
エ.未成年者誘拐罪の犯人が、被拐取者を安全な場所に解放した場合、その解放の時期が当該犯人に対する公訴の提起前であれば、その刑は減軽される。
オ.身の代金目的で人を誘拐した者が、更にその身の代金を被拐取者の近親者に要求した場合、身の代金目的誘拐罪と拐取者身の代金要求罪が成立し、両者は牽連犯となる。
- ①ア イ
- ②ア オ正解
- ③イ ウ
- ④ウ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
略取誘拐罪の各規定は適用対象条文が限定されており、228条の2の解放減軽規定は224条(未成年者略取誘拐罪)には及ばず、225条の2及び227条2項・4項の身の代金関係の罪にのみ適用される点、また225条の2第1項と第2項は別罪として牽連犯になる点を押さえる。
結論
正しいのはアとオであり、選択肢2が正解である。アは拐取者身の代金要求罪における「安否を憂慮する者」の解釈として、単なる同情にとどまる第三者を除外する判例の立場に合致し、オは身の代金目的誘拐罪と拐取者身の代金要求罪が別個に成立し牽連犯となるとする判例の立場に合致する。
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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
