SaySayLaw無料で演習する

令和7年 司法試験 短答式 刑法 第19問 解説

令7司法 第19問刑法毀棄・隠匿罪の過去問

問題

次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合、誤っているものを2個選びなさい。 1.甲は、乙から絵画を購入して自宅に保管していたところ、その後に同絵画は乙が窃取したものであることを知ったが、そのまま同絵画の保管を継続した。この場合、甲に盗品等保管罪が成立する。 2.甲は、乙から腕時計を預かり自宅に保管していたところ、その後に同腕時計は乙が窃取したものであることを知ったが、そのまま乙のために同腕時計の保管を継続した。この場合、甲に盗品等保管罪が成立する。 3.甲は、乙が窃取した宝石であることを知りつつ、乙から同宝石を有償で譲り受けたが、その時点で乙の同窃取行為について公訴時効が完成していた。この場合、甲に盗品等有償譲受け罪が成立する。 4.甲は、乙が窃取した自動車であることを知りつつ、乙との間で同車の売買契約を締結し、その代金を乙に支払ったが、乙が甲に同車の引渡しをしなかった。この場合、甲に盗品等有償譲受け罪が成立する。 5.甲は、甲と親族関係にない乙から、甲の実父Aが所有し、管理している自動車を乙が窃取したので同車を運搬してほしい旨依頼され、同車が盗品であると知りつつ、乙が指定した場所まで同車を運搬した。この場合、甲に盗品等運搬罪が成立し、その刑は免除されない。 ※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
  1. ①1と2
  2. ②1と3
  3. ③1と4正解
  4. ④1と5
  5. ⑤2と3
  6. ⑥2と4
  7. ⑦2と5
  8. ⑧3と4
  9. ⑨3と5
  10. ⑩4と5

解説

要点
盗品等保管罪の『保管』は本犯のために占有を管理することをいい、自己のために買い受けて所持しているにすぎない者が後に知情しても保管罪は成立しないが、委託を受けて本犯のために占有していた者が知情後も保管を継続すれば保管罪が成立する。また盗品等有償譲受け罪の既遂には現実の占有移転(引渡し)が必要であり、契約締結・代金支払のみでは足りない。

結論

誤っているのは記述1と記述4であり、選択肢3が正しい。記述1は買主として自己のために物を所持していた者が事後に知情した場合であり、盗品等保管罪にいう『保管』(本犯のための占有管理)に当たらず不成立となる。記述4は代金支払のみで現実の引渡しがなく、盗品等有償譲受け罪の既遂に必要な占有移転を欠くため不成立となる。

この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
無料で始める

出典:法務省「令和7年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。