令和6年 司法試験 短答式 民法 第15問 解説
問題
AがBに対して貸金債権甲を有する事例に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.Bは、BのAに対する代金債権乙を被担保債権として、Aから、甲を目的とする質権の設定を受けることができる。
イ.AとBが甲の質入れを禁止する旨を合意していた場合において、悪意のCがAから甲を目的とする質権の設定を受けたときは、質権の設定は、その効力を生じない。
ウ.DがAから甲を目的とする質権の設定を受け、EもAから甲を目的とする質権の設定を受けた場合において、EがDよりも先に質権の設定の第三者対抗要件を備えたときは、Dは、質権を喪失する。
エ.FがAから甲を目的とする質権の設定を受け、AからBに対しその質権の設定の通知がされた場合には、Bは、その後にAとの間で売買契約を締結してAに対して代金債権丙を取得したときであっても、丙を自働債権とし、甲を受働債権とする相殺をもってFに対抗することができない。
オ.GがAから甲を目的とする質権の設定を受けた場合において、GがBから甲を取り立てることができるときは、その取立ては、Aの名においてしなければならない。
- ①ア ウ
- ②ア エ正解
- ③イ ウ
- ④イ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
債権質では、第三債務者自身が質権者となれること、467条準用による対抗要件(364条)、366条の取立権(質権者自身の名で行使)、469条の趣旨に照らした相殺対抗の制限を横断的に押さえることが必要。
結論
正しいのはアとエであり、選択肢2が正解である。アは、質権設定によって債権の帰属が移転するわけではなく、第三債務者が自己の債務を目的とする質権の設定を受けることは有効と解されている(預金担保貸付が典型例)。エは、質権設定の対抗要件具備後に第三債務者が取得した反対債権による相殺は質権者に対抗できないという法理(469条の趣旨)に合致する。
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出典:法務省「令和6年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
