令和6年 司法試験 短答式 憲法 第4問 解説
問題
憲法第20条に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。
ア.公立学校において、学生の信仰について調査やせん索を行い、宗教を序列化して別段の取扱いをすることは許されない。したがって、公立学校の学生が信仰上の理由により剣道実技の履修を拒否する場合、その理由の当否を判断するために、学校が宗教上の信条と履修拒否との合理的関連性が認められるかどうかを確認するための調査をすることは、公教育の宗教的中立性に反する。
イ.憲法第20条第1項前段、同条第2項の趣旨に照らせば、宗教上の人格権の一内容として、静謐な環境の下で信仰生活を送る利益が保障される。私的団体が殉職した自衛官を遺族の意思に反して神社に合祀申請した行為は、遺族の信仰生活の静謐を害するが、その侵害の態様や程度が社会的に許容し得る限度を超えておらず、遺族の法的利益が侵害されたとはいえない。
ウ.国公有地が無償で宗教的施設の敷地としての用に供されている状態が、政教分離原則に反するか否かを判断するに当たっては、当該宗教的施設の性格、当該土地が無償で当該施設の敷地としての用に供されるに至った経緯、当該無償提供の態様等の客観的な事情を総合的に考慮して判断すべきであるが、これらに対する一般人の評価等の主観的な事情については、判断の基礎とすべきでない。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×正解
解説
要点
剣道実技拒否事件は合理的関連性を確認する程度の調査を否定しておらず、自衛官合祀訴訟は静謐な信仰生活の利益を法的利益として認めず、空知太神社事件は一般人の評価も総合判断の考慮要素に含める。いずれも判例の規範を正確に覚えていないと誤答しやすい。
結論
ア・イ・ウのいずれも最高裁判例の趣旨と異なるため、すべて×となる選択肢8が正しい。各記述は判例が示した具体的な判断枠組みの一部を欠いたり、逆の内容にすり替えたりしている点に注意が必要である。
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出典:法務省「令和6年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
