令和5年 司法試験 短答式 民法 第3問 解説
問題
不在者の財産管理に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.不在者とは、従来の住所又は居所を去り、その所在を知ることができない者をいう。
イ.不在者がその財産の管理人を置かなかったときは、利害関係人のみならず検察官も、家庭裁判所に対し、その財産の管理について必要な処分を命ずるよう請求することができる。
ウ.家庭裁判所は、不在者が置いた管理人に対し、不在者の財産の保存に必要と認める処分を命ずることができる。
エ.不在者が置いた管理人は、不在者の生存が明らかである場合であっても、家庭裁判所の許可を得ることにより、不在者が定めた権限を超える行為をすることができる。
オ.家庭裁判所が選任した不在者の財産の管理人は、相続人である不在者を代理してそれ以外の相続人との間で協議による遺産分割をするときは、家庭裁判所の許可を得なければならない。
- ①ア イ
- ②ア エ正解
- ③イ ウ
- ④ウ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
不在者とは「従来の住所又は居所を去った者」(民法25条1項)、講学上は容易に帰来する見込みのない者をいい、所在不明や生死不明であることは要件ではない。不在者が置いた管理人が不在者の定めた権限を超える行為をするには、「不在者の生死が明らかでない」ことが要件となる(民法28条後段)。
結論
誤っているのはアとエであり、選択肢2が正しい。アは不在者の定義に「所在を知ることができない」という条文にない要件を加えた点で誤り、エは管理人が不在者の定めた権限を超える行為をするための要件(不在者の生死が明らかでないこと)を欠く場合にまで家裁の許可が及ぶとしている点で誤っている。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「令和5年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
