令和5年 司法試験 短答式 憲法 第3問イ 解説
問題
表現の自由に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例の趣旨に照らして、それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。
イ.公務員又は公職選挙の候補者に対する評価、批判等の表現行為に関する事前差止めは、原則として許されず、例外的に、その表現内容が真実でなく、又はそれが専ら公益を図る目的のものではないことが明白であって、かつ、被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被るおそれがあるときにのみ許されるが、その場合には迅速を旨とする仮処分手続による以上、原則として、口頭弁論や債務者審尋を経る必要はない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
北方ジャーナル事件判決は、公務員・公職の候補者に対する評価等の表現行為の事前差止めにつき、実体的要件(表現内容が真実でないか専ら公益目的でないことが明白+被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被るおそれ)を示すとともに、手続面では原則として口頭弁論又は債務者審尋を行い主張立証の機会を与えるべきだとし、債権者提出の資料によって上記実体的要件の充足が明白と認められる場合に限り、これを経ないで仮処分命令を発しても憲法21条に反しないとした点を押さえる。
結論
選択肢2が正しい。判例(北方ジャーナル事件)は、公務員・公職選挙の候補者に対する評価等の事前差止めについて実体的要件を示した上で、手続面では原則として口頭弁論又は債務者審尋を行い、表現内容の真実性等の主張立証の機会を与えるべきとしており、設問文の「原則として経る必要はない」という記述は判例の趣旨と逆になっている。
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出典:法務省「令和5年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
