令和5年 司法試験 短答式 憲法 第6問ウ 解説
問題
財産権の保障に関する次のアからウまでの各記述について、bの見解がaの見解の批判となっている場合には1を、そうでない場合には2を選びなさい。
ウ.a.憲法第29条第1項が保障する財産権は、人間が、人間としての価値ある生活を営む上に必要な物的手段の享有を意味する。b.基幹産業の国有化は、同条第3項の正当な補償を条件として、同条第2項の「公共の福祉」を実現する立法府の裁量に委ねられている。
- ①bの見解がaの見解の批判となっている
- ②そうでない正解
解説
要点
a・bが「批判関係」にあるというためには、bがaの立場を前提とした上で、その論理的帰結や射程を否定・限定する内容でなければならない。単に別の条項(29条2項・3項)の解釈を述べているだけでは、aの財産権の実質的定義そのものへの反論にならず、批判とはいえない。
結論
bの見解はbの見解がaの見解を批判しているとはいえないため、選択肢2「そうでない」が正しい。aは29条1項の財産権の実質的意味内容(人間としての価値ある生活に必要な物的手段の享有)を述べているのに対し、bは29条2項・3項に関する立法裁量・補償の話をしており、両者は次元の異なる議論を並べているだけで、論理的な対立関係にない。
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出典:法務省「令和5年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
