令和5年 司法試験 短答式 刑法 第2問 解説
問題
暴行罪及び傷害罪に関する次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合、誤っているものの個数を後記1から5までの中から選びなさい。
ア.相手方の眼前に抜き身の日本刀を突き付けたとしても、その刃が同人に接触しない限り、暴行罪が成立することはない。
イ.相手方の意思に反して、その耳元で楽器を大音量で鳴らし続けた場合には、人の身体に対して不法な攻撃を加えたものとして暴行罪が成立し得る。
ウ.ひそかに相手方に睡眠薬を摂取させ、2時間にわたり意識を失わせるとともに筋弛緩作用を伴う急性薬物中毒の症状を生じさせたとしても、覚醒後の健康状態に支障がない場合には、傷害罪が成立することはない。
エ.性病を有する者が、性行為を行えば相手方に感染させる危険性があると認識しながら、情を秘して同人と性行為を行い、同人に性病を感染させたとしても、同人が性行為に同意している場合には、傷害罪が成立することはない。
オ.相手方に暴行を加えて負傷させた者が、傷害結果が発生することについて認識を欠いている場合には、傷害罪が成立することはない。
- ①1個
- ②2個
- ③3個
- ④4個正解
- ⑤5個
解説
要点
暴行罪は身体への接触を要せず有形力の行使で足り、傷害罪は暴行の結果的加重犯として傷害結果の認識不要、また生理的機能の障害があれば外見上の後遺症がなくても傷害に当たるという判例の考え方を押さえる。
結論
ア・ウ・エ・オの4個が誤りであり、イのみが正しい記述である。よって「誤っているものの個数」は4個であり、選択肢4が正解となる。
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出典:法務省「令和5年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
