令和5年 司法試験 短答式 刑法 第1問ア 解説
問題
次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し、正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。
ア.甲は、客観的にわいせつ性を有する書籍につき、その内容を確認して理解したものの、この程度では刑法上のわいせつな文書には該当しないと考え、同書籍を多数の者に販売した。この場合、甲にわいせつ物頒布罪は成立しない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
わいせつ性の判断は法的評価(規範的構成要件要素の評価)であり、文書の内容という事実を認識していれば、それが法律上わいせつに当たるかの当てはめを誤っても故意は否定されない(最大判昭和32年3月13日・チャタレー事件)。
結論
甲は書籍の内容を確認し理解した上で頒布しているため、わいせつ物頒布罪の故意に必要な事実の認識は認められる。わいせつ性という規範的評価を誤ったにすぎないので、故意は阻却されず、わいせつ物頒布罪は成立する。したがって記述アは誤りであり、選択肢2(誤っている)が正しい。
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出典:法務省「令和5年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
