令和3年 司法試験 短答式 民法 第3問 解説
問題
AのBに対する契約の解除の意思表示に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aが未成年者であるBに対して契約を解除する旨の通知書を発送したところ,Bがその通知書を受け取り,Bの法定代理人がその解除の意思表示を知るに至った。この場合,Aは,その意思表示をもってBに対抗することができる。
イ.Aは,Bに対して契約を解除する旨の通知書を何度も発送したが,Bは,正当な理由なく,その受取を拒んだ。この場合,Aがした解除の意思表示は,到達したものとみなされる。
ウ.Aは,Bに対して契約を解除する旨の通知書を発送した後に死亡し,その後,その通知書がBのもとに到達した。この場合,Aがした解除の意思表示は,その効力を妨げられない。
エ.Aは,Bに対して契約を解除する旨の通知を電子メールで発信したが,通信システムの不具合によりその通知はBに到達しなかった。この場合,Aがした解除の意思表示は,その効力を生ずる。
オ.Aは,Bに対して契約を解除する旨の通知書を発送しようとしたが,Bの所在を知らず,公示の方法によって解除の意思表示をした。この場合,Bの所在を知らないことについてAに過失があったとしても,Aがした解除の意思表示は,その効力を生ずる。
- ①ア イ
- ②ア ウ
- ③イ エ
- ④ウ オ
- ⑤エ オ正解
解説
要点
意思表示の到達主義(97条1項)は到達拒否・表意者の死亡・受領能力制限では修正されるが、単なる不到達(エ)や公示による意思表示での表意者の過失(オ)では効力が否定される点を条文ごとに区別して覚える。
結論
誤っているのはエとオであり,選択肢5が正しい。エは到達主義の原則(民法97条1項)により通知が到達しなかった以上効力を生じないのに「効力を生ずる」としている点で誤り,オは公示による意思表示につき表意者に過失があれば到達の効力を生じない(民法98条3項ただし書)のに「効力を生ずる」としている点で誤りである。
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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
