令和3年 司法試験 短答式 民法 第18問 解説
問題
A,B及びCの三人がDに対して連帯して600万円の金銭債権を有する場合(A,B及びCの分与されるべき利益は等しいものとする。)に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aは,Dに対して600万円全額の請求をするに当たり,B及びCの同意を得ることを要しない。
イ.AがDに対して債権の全部を免除した場合であっても,BはDに対して400万円の限度で支払を請求することができる。
ウ.AのDに対する権利が時効により消滅したが,BのDに対する権利については消滅時効が完成していない場合,Bは,Dに対して600万円の支払を請求することができる。
エ.DがAに対して300万円の金銭債権を有している場合において,DがAに対して相殺を援用したときは,その相殺は200万円の限度で効力を生ずる。
オ.CがDを単独で相続した場合には,Aは,Cに対して400万円の支払を請求することができる。
- ①ア イ
- ②ア オ
- ③イ ウ
- ④ウ エ
- ⑤エ オ正解
解説
要点
連帯債権(民法432条〜432条の4)では、履行の請求のほか更改・免除・相殺・混同が絶対効であり、それ以外の事由(時効消滅など)は相対効にとどまる(435条の2)。各事由が「分与されるべき利益」による制限を受けるか否かを条文の文言どおりに当てはめることがポイント。
結論
誤っている記述はエとオであり、選択肢5が正しい。エは相殺の効力が生ずる範囲を300万円とすべきところを200万円としている点が誤りであり、オは混同により連帯債権の全額が弁済されたものとみなされ、Aが連帯債権者としてCに600万円の請求権を行使できなくなる(内部的な分与請求も自己の利益200万円にとどまる)点を見落としている。
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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
