令和3年 司法試験 短答式 刑法 第17問 解説
問題
正当防衛(刑法第36条第1項)に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものを2個選びなさい。
1.刑法第36条第1項における「急迫」というには,法益の侵害が現に存在していることを要する。
2.刑法第36条第1項における「やむを得ずにした行為」というには,反撃行為が権利を防衛する手段として必要最小限度のものであること,すなわち侵害に対する防衛手段として相当性を有するものであることを要する。
3.急迫不正の侵害がないのにあると誤信して,防衛の意思で反撃行為を行った場合でも,正当防衛が成立し得る。
4.刑法第36条第1項にいう「権利」は,個人的法益に限られ,国家的・社会的法益は,これに含まれない。
5.刑法第36条第1項における「不正の侵害」というには,可罰的な行為であることを要しない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5正解
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
正当防衛の各要件(急迫性・防衛の意思・やむを得ずにした行為・不正の侵害・権利)はそれぞれ独立した判例規範を持つので、要件ごとに定義と判例の言い回しを正確に切り分けて記憶することが必要。
結論
正しいのは記述2と記述5であり、選択肢7が正解である。判例は「やむを得ずにした行為」を防衛手段としての相当性の問題と捉え(記述2)、また「不正の侵害」は違法な侵害であれば足り可罰性までは不要とする(記述5)ためである。
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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
