令和2年 司法試験 短答式 民法 第36問 解説
問題
承継人に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.錯誤によって取り消すことができる行為は,錯誤による意思表示をした者の契約上の地位の承継人も,取り消すことができる。
イ.時効の完成猶予の効力は,その事由が生じた当事者の承継人に対しては生じない。
ウ.占有者の包括承継人は,取得時効に関して,自己の占有のみを主張することもできる。
エ.共有者の一人であるAが共有物について他の共有者であるBに対して有する債権は,Bの特定承継人に対しては,行使することができない。
オ.遺留分権利者の承継人は,遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。
- ①ア ウ
- ②ア オ
- ③イ エ正解
- ④イ オ
- ⑤ウ エ
解説
要点
『承継人』が絡む条文(120条2項・153条・187条1項・254条・1046条1項)は、承継人に効力が及ぶ方向か遮断される方向かを条文の文言レベルで正確に覚えることが必要。時効の完成猶予・更新の効力は当事者のみならずその承継人の間でも生じる点、共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は特定承継人にも行使できる点を混同しないこと。
結論
誤っている記述はイとエであり、選択肢3が正解である。時効の完成猶予・更新の効力は当事者のほかその承継人の間においても生じる(イは誤り)し、共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権はその特定承継人に対しても行使できる(エは誤り)。
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出典:法務省「令和2年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
