令和元年 司法試験 短答式 民法 第15問 解説
問題
抵当権の効力が及ぶ範囲に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.抵当権設定者が,抵当権の目的である土地を第三者に賃貸していた場合,その担保する債権について不履行がなくても,抵当権の効力は,その賃料債権に及ぶ。
イ.土地の所有者が,土地に抵当権を設定した後,その土地上に立木を植栽した場合,抵当権の効力は,その立木に及ぶ。
ウ.抵当権設定者が,抵当権の目的である建物に宝石を持ち込んで保管していた場合,抵当権の効力は,その宝石に及ぶ。
エ.抵当権の目的である建物が天災のため崩壊し動産となった場合,抵当権の効力は,その動産に及ぶ。
オ.抵当権設定者から抵当権の目的である建物を賃借した賃借人が,その所有する取り外し可能なエアコンを建物内に設置している場合,抵当権の効力は,そのエアコンに及ばない。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ ウ
- ④イ オ正解
- ⑤エ オ
解説
要点
抵当権の効力は付加一体物(附合物・従物)に及ぶが、①果実には不履行後でなければ及ばず(371条)、②抵当権設定者以外の第三者が権原により附属させた物には及ばず(242条ただし書・87条)、③目的不動産が滅失して動産化した場合には及ばない。
結論
正しいのはイとオであり、選択肢4が正解である。土地に抵当権設定後に植栽された立木は土地の構成部分として抵当権の効力が及ぶ一方、賃借人が権原により設置した取り外し可能なエアコンのように抵当権設定者以外の者が所有する動産には抵当権の効力は及ばない。
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出典:法務省「令和元年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
