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令和元年 司法試験 短答式 刑法 第6問 解説

問題

学生A,B及びCは,監禁罪の客体に関して,次の各【見解】のうち,いずれか異なる見解を採り,後記【事例】について【会話】のとおり検討している。学生A,B及びCの採る見解として正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。【見 解】 ア.監禁されている時点で移動する一般的な能力がある者は,その時点で移動できなくても,監禁罪の客体となる。 イ.監禁されている時点で移動する一般的な能力があり,その時点で現実に移動できる者は,監禁罪の客体となる。 ウ.監禁されている時点で移動する一般的な能力があり,その時点で現実に移動でき,かつ,移動する意思がある者は,監禁罪の客体となる。【事 例】乙が窓のない部屋の中に一人でいたところ,甲は,午後1時から午後3時までの間,その部屋の唯一の出入口であるドアに外から施錠し,その間,乙がその部屋の外に出られないようにした。【会 話】学生A.乙が甲による施錠に気付かなかった場合,B君が採る見解によれば,監禁罪は成立しますか。学生B.成立します。学生C.私が採る見解でも成立します。では,乙が午後0時30分頃に眠ってしまい,その後,午後2時頃に目覚めて,甲による施錠に気付かないまま午後4時まで室内で過ごした場合,A君が採る見解によれば,監禁罪は成立しますか。学生A.成立しません。学生B.私が採る見解では,結論はA君と異なります。では,今のC君の事例を少し修正し,乙が午後3時過ぎに目覚め,甲による施錠に気付かなかったという場合,C君が採る見解によれば,監禁罪は成立しますか。学生C.成立しません。
  1. ①A-ア B-ウ C-イ
  2. ②A-イ B-ア C-ウ
  3. ③A-イ B-ウ C-ア
  4. ④A-ウ B-ア C-イ正解
  5. ⑤A-ウ B-イ C-ア

解説

要点
監禁罪の客体をめぐる学説(一般的移動能力説・現実的移動可能性説・移動意思必要説)は、被害者が眠っている・気付いていない場面での結論の違いから見分ける。『現実に移動できる』とは監禁行為とは独立に被害者が意識があり身体的に動ける状態か否かを指す点に注意する。

結論

選択肢4(A-ウ B-ア C-イ)が正しい。会話中の3つの場面(気付かず起きていた場合/眠って目覚めても気付かなかった場合/施錠解除後に目覚めた場合)における各学生の成立・不成立の結論を見解ア・イ・ウの要件と突き合わせると、Aはウ、Bはア、Cはイでのみ矛盾なく説明できる。

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出典:法務省「令和元年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。