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平成29年 司法試験 短答式 民法 第9問 解説

問題

物権についての費用負担,償金等に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 ア.AとBが共有する土地の分割によって公道に通じない甲土地と公道に通じる乙土地が生じた場合,甲土地の所有者Aは,公道に至るため,Bの所有する乙土地を通行することができるが,その通行について償金を支払う必要がある。 イ.2棟の建物がその所有者を異にし,かつ,その間に空地があるときは,各所有者は,他の所有者と共同の費用で,その境界に囲障を設けることができる。 ウ.A所有の主たる動産とB所有の従たる動産が,付合により,損傷しなければ分離することができなくなったときは,その合成物の所有権はAに帰属するが,BはAに対して償金を請求することができる。 エ.AとBが建物を共有する場合において,AがBの持分に応じた管理費用について立替払をし,Bに対して償還義務の履行の催告をしたにもかかわらず,Bがその義務を1年以内に履行しないときは,Aは,相当の償金を支払ってBの持分を取得することができる。 オ.Aが,その所有する甲土地の排水を通過させるため,甲土地より低地である乙土地の所有者Bが既に設けていた排水設備を使用し始めた場合,Aは,その利益を受ける割合に応じて,同設備の保存費用を分担する必要があるが,同設備の設置費用を分担する必要はない。
  1. ①ア エ
  2. ②ア オ正解
  3. ③イ ウ
  4. ④イ エ
  5. ⑤ウ オ

解説

要点
囲繞地通行権(213条)の袋地が共有地の分割・一部譲渡によって生じた場合は無償、通常の相隣関係上の通行(210条)は原則有償という区別を押さえる。また221条(通水用工作物の使用)では、設置費用・保存費用の双方を利益割合に応じて分担する義務がある点も要注意。

結論

誤っているのはアとオであり、選択肢2が正解である。アは民法213条により分割による袋地通行は無償とされる場面なのに「償金を支払う必要がある」としている点で誤り、オは民法221条2項により工作物(排水設備)の設置費用も分担義務の対象であるのに「分担する必要はない」としている点で誤りである。

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出典:法務省「平成29年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。