平成29年 司法試験 短答式 民法 第15問 解説
問題
A所有の甲土地には,BのAに対する500万円の債権を担保するための第一順位の抵当権,CのAに対する1000万円の債権を担保するための第二順位の抵当権及びDのAに対する2000万円の債権を担保するための第三順位の抵当権がそれぞれ設定されているが,EのAに対する2000万円の債権を担保するための担保権は設定されていない。この場合において,甲土地の競売により2500万円が配当されることになったときに関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,各債権者が有する債権の利息及び損害金並びに執行費用は考慮しないものとする。
ア.競売の申立て前にEの利益のためにBの抵当権が譲渡されて対抗要件が備えられていたときは,Cに1000万円,Dに1000万円,Eに500万円が配当される。
イ.競売の申立て前にEの利益のためにBの抵当権が放棄されて対抗要件が備えられていたときは,Bに100万円,Cに1000万円,Dに1000万円,Eに400万円が配当される。
ウ.競売の申立て前にDの利益のためにBの抵当権の順位が譲渡されて対抗要件が備えられていたときは,Cに500万円,Dに2000万円が配当される。
エ.競売の申立て前にDの利益のためにBの抵当権の順位が放棄されて対抗要件が備えられていたときは,Cに1000万円,Dに1500万円が配当される。
オ.競売の申立て前に抵当権の順位が変更されてDの抵当権が第一順位,Cの抵当権が第二順位,Bの抵当権が第三順位となったときは,Cに1000万円,Dに1500万円が配当される。
- ①ア イ正解
- ②ア エ
- ③イ ウ
- ④ウ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
抵当権の処分(376条)を計算するときは、まず処分がなかった場合の基本配当額を出し、①抵当権・順位の『譲渡』は基本配当額を譲受人に優先充当し余りを譲渡人へ、②『放棄』は基本配当額を両者の債権額比で按分する、という2ステップで考える。関係のない第三者(順位変更を除く)の取り分は変わらない。
結論
正しいのはア・イであり,選択肢1が正解である。ウ・エ・オはいずれも配当額の計算が誤っている。
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出典:法務省「平成29年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
